日本の1億総活躍社会ならぬ、中国の13億総ネット接続社会。
農村エリアの端っこまで快適な通信環境が整備されています。
そんな中、誰もが気軽に動画を楽しめるようになり、配信サービス企業もしのぎを削っています。
中国動画企業の月間アクティブユーザー数(MAU)は以下の通り。
腾讯视频(テンセントビデオ、Tencent Video):5.8億人
优酷(ヨーク、Youku):4.2億人
哔哩哔哩(ビリビリ、bilibili):1.3億人
さすが、ユーザー数の桁が違いますね。
さて本記事では業界第2位の、「テンセントビデオ」についてメモっていきます。
テンセントビデオとは?
その名の通り、巨大IT企業「腾讯」(テンセント、Tencent)が提供する動画サービス。
最近は他社同様にサブスクリプションに力を入れています。
■テンセントビデオ (中国語)
https://v.qq.com/
MAU(Monthly Active User)でトップの「アイチーイー」と3位の「ヨーク」は紹介済みですね。
それぞれの親会社を見てみると、
ヨーク:阿里巴巴(アリババ、Alibaba)
ふむ、動画マーケットでも「BAT」(Baidu、Alibaba、Tencent)が牛耳っているのです。
テンセントビデオの特徴
ドラマ、映画、バラエティー、スポーツと幅広いジャンルを扱っているのは、上記のライバル2社と同じ。
「テンセント」のプラットフォームを上手く利用している点は、強みと言えるかもしれません。
例えば、ショートメッセンジャーソフトの「QQ」(キューキュー)を使用していると、「本日のトピック」といったポップアップが表示されます。
その日のニュースやホットな話題を提供していて、これから「テンセントビデオ」に誘導する仕組みが整えられています。
「QQ」は同社の「微信」(WeChat、ウィーチャット)と並ぶモンスターチャットアプリで、プライベート・ビジネス問わず支持されています。
8億人の「QQ」のユーザーにリーチできる導線は、他社には無いでしょう。
ただし、結局のところ、コンテンツ勝負であるテレビ局的な競争になっているイメージですね。
テンセントビデオのVIP会員
現在の有料会員数は8,900万人ですが、一時期は1億人を超えていたとされています。
色々調べてみたのですが、料金体制がやや複雑。
月間、シーズン、年間プランに加えて、
・個人向け
・企業向け(団体購入or福利厚生)
・加盟会員
と細かくなっています。
また自他サービスとのセット商品もあり、整理しきれませんでした。
申し訳ない。
ここではVIP会員特典だけ紹介します。
・広告表示なし
・映画チケット贈呈
・独占配信コンテンツ
・音楽ライブの視聴/割引購入
・シリーズ作品の最新話が視聴可能
・ウィーチャットで友だちにプレゼント機能
などなど。
本当にメモ程度です……。
個人的には余り「テンセントビデオ」は見ません。
特に惹かれる番組があるわけないというのも理由ですが、「アイチーイー」「ヨーク」などで事足りるというのが正直なところ。
とはいえ、中国人にとっては好みのコンテンツがあるプラットフォームを利用するのが一般的。
「テンセントビデオ」には「テンセントビデオ」なりの売りがあり、業界2位に押し上げているのだと思います。