先日の記事にて「「留職」とは何ぞや?」というのを解説しました。
語学を習得したいけど、留学に行く経済的な余裕がない。
海外で働いて、異文化で生活するチャンスを掴みたい。
そんな方には、ぜひ「留職」にチャレンジしてほしいと思います。
お金を貰って言語も学ぶ=留職
ただし、いわゆる企業に所属しつつ、海外にて期間付きで働くことではありません。
自ら働き手を探し、日本を飛び出して新天地で移住するイメージです。
このページでは「留職」を実現するためのプロセスをメモっていきます。
「留職」するための3ステップ
「留職」の方法は至ってシンプル。
②行きたい国を選ぶ
③仕事を探す
ですね。
語学力を身につけることが本来の目的なので、そこからスタートします。
①勉強したい言語を選ぶ
さて、自分が学びたい言葉は何か。
「留職」の主軸となる部分から決めていきましょう。
- 英語
- 中国語
- スペイン語
- フランス語
- タイ語
- アラビア語
世界共通の英語。
経済を牛耳る中国の言葉。
発展が著しい東南アジアのマイナー言語。
なぜ習得したいかは、そこまで重要ではありません。
「留職」が実現可能か否かも、ひとまず横に置いておきましょう。
大切なのは、行動するきっかけと、ゴール設定。
その言葉を得られた際の、より豊かな人生を思い浮かべるのが大切です。
②行きたい国を選ぶ
言語が決まったら、次はどこで学ぶか、
目的地を選びます。
中国語:中国、台湾
スペイン語:スペイン、アルゼンチン、パラグアイ、メキシコ
フランス語:フランス、レバノン、配置、カメルーン
タイ語:タイ
アラビア語:エジプト、サウジアラビア、チュニジア
何かワクワクしてきますね。
世界には色々な国があって、それぞれの文化の中で、様々な背景をもった人々が暮らしています。
そこに自分が飛び込んで、お金を貰いながら、仕事をするのが「留職」です。
とは言え、上記のように列記していくと、少し不安が募りますね。
未経験・語学力ゼロなのに、その国で本当に仕事が見つかるのか、と。
結論から言うと、現在の情勢では英語、中国語以外は実現度は低め。
また先進諸国も現実的ではありません。
理由は「日本人に対する需要が低い」のと「就労ビザのハードルが高い」から。
可能性はゼロでは無いですが、一般的な方法での職探しは厳しいでしょう。
①で頭を悩ませてしまった方、ごめんなさい。
これを踏まえて、どうしたら目的地に辿り着けるか、そして働き口を見つけるか、を解説します。
③仕事を探す
「留職」の本質は「お金(報酬)を貰いながら、語学力を得る」です。
しっかりと働ける場所を探すのが、大きな砦とも言えます。
手段としては、
- 転職サイト
- ワーキングホリデー
- 青年海外協力隊
でしょうか。
ただし、ワーキングホリデーは滞在期間が短いのと、ほぼ自己資金を切り崩して生活することになるため、オススメしません。
本稿の「留職」からも、はみ出してしまいます。
ボク自らがとった選択は、転職サイトと青年海外協力隊。
体験談をベースに仕事の探し方を説明します。
転職サイト
海外転職向けだと、例えば以下の大手サイトが存在します。
どれでも良いので、まずは1つアクセスしてみましょう。
仕事選びの項目で「行きたい国」を指定して検索を掛ければ、求人一覧が出てきます。
たぶん、
- 顧客開拓・営業
- コールセンター
- カスタマーサポート
- 製造業(工場)
- データ入力
- 日本語教師
などの職種が表示されると思います。
この中から自分に合った(経験・語学力不問)の案件に応募すれば良いのです。
あえて記載するまでもありませんね。
懸念点は条件にマッチしないことと、②で選んだ国でヒットするか分からないこと。
無数にある転職サイトをしらみつぶしに見ていかないとです。
あとは「言語の習得」が本来のゴール。
業界・職種に対する妥協も必要でしょう。
ただし、一般公開されている求人情報は全体の約2割のみ。
担当者から紹介される隠れ案件が8割と言われています。
なので、好印象な転職サイトで一度登録してみて、希望の国での求人があるか相談してみるのが良いでしょう。
ボクが中国の仕事を探し当てたのも、この方法。
日本企業の関連会社であり、未経験OK&語学不問でした。
ちょっぴり熱意高めで面接に挑み、何とか合格。
渡航費や労働ビザはフルサポート、住居費の一部は会社負担で、仕事をしつつ、現地水準以上の給与をもらいながらの生活です。
おかげさまで、基礎知識ゼロから中国語を勉強することができ、ビジネスレベルまで向上しました。
こんな感じで「留職」をします。
青年海外協力隊
さて、次は一度は耳にしたことがあるかもな青年海外協力隊。
日本が行う政府開発援助(ODA)の一環である海外ボランティア派遣制度ですね。
詳しくは公式サイトにて。
ここでも活躍の場を探すことができます。
要点だけまとめると、
- 派遣国は約100ヵ国
- ほとんどの職種にて高度な技術が必須
- 未経験なら「青少年活動」が応募可能
- スポーツ・特技で基準を満たせる場合あり
- 派遣前訓練で語学研修あり
- 現地での手当あり
- 社会貢献の意識が必要
といった具合。
新型コロナウイルスの世界的な大流行によって、今は募集案件&対象国が減少しています。
しかしながら、①と②に合致した言葉と国はあるはず。
アラビア語→モロッコ、シリア、ヨルダン
スペイン語→ホンジュラス、パラグアイ、ボリビア
条件を満たすか否かはさておき、選択肢は転職サイトより広めですね。
青年海外協力隊では、目的言語の知識が無くても、派遣前研修でしっかり基礎が身につきます。
またボランティアとは言え、現地で生き延びるための手当も支給されます。
金額は対象地域にもよりますが、その国の1年間のGDP≒1ヶ月の手当。
月々数百ドル程度ですが、生活するには十分すぎると思います。
ボクは大卒で即参加。
アフリカのガーナ共和国で2年間、理数科教師として従事しました。
もちろん英語を習得したい(海外で働きたい)という動機はありましたが……それよりも、発展途上国を自分の目で確かめ、子どもたちのために役に立ちたい、という思いが強かったです。
そういった意味では、社会貢献の意識を持ち続けることが最低限必要な条件とも言えます。
自分よがりな気持ちだと採用されないでしょう。
青年海外協力隊を「留職」と結び付けるのは不適かもですが、人々のためになる仕事をし、結果として語学が身につくのであれば、その目的は果たせたと言えると思います。
生粋の日本人にとって、第二外国語を習得するのは容易ではありません。
島国で、他国の言語を学びやすい環境とは言えないでしょう。
だからこそ、語学力を高める近道が日本を飛び出すこと。
海を渡って、全く異なる文化に触れながら、身体に染み込ませていくのです。
将来、国境という概念が無くなる時代。
日本に留まっているのは勿体ないと思いますね。