全世界から日本への入国制限が緩和されたもの、引き続き、新型コロナウィルスの水際対策が敷かれています。
その最たるものが「帰国後14日間の待機宿泊」。
自宅やホテルなど指定された場所で待機して、帰国後の体調の変化を観察するものですね。
ボクは9月25日に帰国しました。
しかしながら、
- 具体的な行動制限の範囲
- 日用必需品や食事の確保はどうするのか
についてはネットで検索しても見つからず……事前に知ることができませんでした。
待機宿泊を経験しましたが、もし行動制限についての知識があれば、前もって色々と準備できたのにと思ったりしています。
このページでは帰国後14日間で出来ないことと出来ることをメモっていきます。
- 日本に帰国した後の待機宿泊について分かる
- 14日間に何が出来て、何が出来ないのかが分かる
- 自宅待機中の注意点を知ることができる
1. 帰国後の14日間で出来ないこと
海外から日本に入国する人々に対して最も注意を払っているのが、新型コロナウィルスに感染しているか否か。
- 現地でのPCR陰性証明 (外国人)
- 入国時のPCR検査実施&陰性確認(全員)
が入国できる条件であり、且つ本当に感染していないか観察期間が設けられます。
この間は自由に動き回ることができません。
具体的には、
②待機場所からの外出
③家族・友人との接触
④不要不急の行政手続き
この辺りの行動に制限がかかります。
①公共交通機関の利用は不可
待機宿泊・観察期間の目的の一つが、万が一の場合の感染拡大を防ぐこと。
帰国者と他の人とを極力接触させないために、行動制限が掛けられているのです。
その中で最も厳しいのが公共交通機関の禁止。
不特定多数が利用する電車、バス、タクシー、国内線の飛行機などには乗車できません。
よって、空港から待機場所(自宅やホテル)への移動手段を自力で確保する必要となります。
これから日本に帰国する予定の方は、
- 家族や友人に車で迎えに来てもらう
- ホテルの送迎車を利用
- ハイヤーを手配
を事前に整えておきましょう。
なお、自宅や住居が空港の近郊にあったとしても、自力で戻ることが出来ない場合は、周辺のホテルに宿泊しなければいけません。
そして、この費用は自腹です。
優先度高めで解決しておくべきなのが、空港からの移動手段と待機場所の確保ですね。
②基本的には外出自粛
日本の入国時に提出する「質問票」には、観察期間中の滞在先の情報を記載します。
自宅であれホテルであれ、そこが待機宿泊の場所と指定され、原則外出が出来なくなります。
空港の検疫所でも、
と釘を刺されました。
結構厳しめですね。
帰国してから2週間はほぼ身動きが取れなくなります。
また管轄する地区の保健センターへ健康状態の報告も行わなければなりません。
- 毎日 or 2~3日に1度、電話かLINEで連絡
- 体温測定を毎日行い、発熱の有無を確認
- 咳や呼吸異常の有無を確認
といった感じで。
電話の場合は、保健センターからの連絡を待ちます。
ボクのケースだと、平日の午後2~3時に定期的に電話がありました。
(連絡先として記載したのは、自宅の固定電話の番号)
担当:本日の身体の調子はどうですか?
ボク:発熱は無く、至って健康でございます。
という10秒そこらの会話ですね。
携帯電話への通知も可能ですが、いずれにせよ着信に気をつけておいた方が良いでしょう。
③家族・友人との接触
中国の大連から成田空港に到着後、自宅(実家)までの移動は友人に助けてもらいました。
まずは空港内ではなく、出口付近の停車場で待ち合わせ。
彼が運転する車の後部座席に乗車します。
車内では終始マスクを着用し、適度な距離感を保っていました。
また両親の実家や友人宅で待機する場合も同じ。
屋内でも人との接触を限定する必要があります。
他の人と同居する場合は、
- 小まめに手洗いを行う
- 十分な睡眠や栄養を摂る
- 体調が悪い家族がいたら距離を保つ
の行動を心掛けましょう。
身近な人にリスクを最小限に抑えるためですね。
④不要不急の行政手続きも不可
そもそも外出自粛を要請されているので、様々な手続きが出来ません。
これもかなり不便だと感じます。
例えば、ボクの妻(中国人)は妊娠をしていたのですが、
- 母子手帳の取得
- 産院での身体検査
- 妊娠/子育て手当の申請
- 銀行口座の開設
なども観察期間が明けた後に行うよう指導されました。
帰国の本来の目的は日本での出産。
早々に諸々の準備をしようとした矢先に、足止めを食らった形ですね。
母子手帳が無いため、健康診断や出産前検査も出来ず。
やや悔しい思いをしつつも、14日間が経過するのを待つしかありませんでした。
2. 帰国後の14日間で出来ること
とは言え、全く外出もせずに14日間を自宅やホテルで待機する、というの現実的ではないでしょう。
精神的にも気が滅入ってしまいますし。
それに、
- 日用必需品はどうする?
- 食事の確保は?
- 体調管理の方法
と懸念点もたくさんあります。
先に結論から言うと、状況と場合によっては活動範囲を広げることは出来ます。
以下は空港での検疫所や保健センターと相談して承認された、可能な行動です。
②他人と接触しない場所・時間帯での行動
③体調・健康状態に係る行動
これはボクのケースであり、全ての人に当てはまる事例ではありません。
事情や地域によってはNGと見なされます。
必ず管轄する担当者に状況を説明し、確認・許可を得ましょう。
また他の人と接触しないこと(感染リスクを拡大させないこと)を前提に、自己責任で行動してください。
決して迷惑をかけてはいけませんよ。
①重要な行政手続き
約9年ぶりに日本に帰国しました。
この間、国の制度は大きく変わり、浦島太郎の状態。
そのため入国後すぐに、各種の手続きをしなければいけませんでした。
- 海外からの転入届
- マイナンバーの取得
- 住民票の入手
などですね。
妻の社会保険加入などにも上記は必要。
このことを検疫所に話して、特別に外出の許可を取りました。
ただし、公共交通機関を利用しないことの条件付きです。
②他人と接触しない場所・時間帯での行動
妊娠中の妻は、適度な運動が必要です。
そして栄養面も考慮して、バランスの良い食事を摂らなければなりません。
空港での検疫所でそのことを伝えたら、事情によっては必ずしも外出厳禁というわけではないとのこと。
大前提としては「感染防止の基本を守って他人と接触しない」意識を持ちつつ、
- 誰もいない公園で散歩
- 客が少ない時間帯での買い物
- 患者がいない時間帯の通院
は可能と言われました。
幸いにも自宅(実家)の近くには河川敷があります。
早朝と夕方のひと気が少ない時間帯を見計らって、ボクと妻は散歩をしています。
またデリバリーのみの食事だと十分な栄養が摂取できず、母子の健康状態に支障が出ます。
自炊を中心とする生活のため、3~4日に1回ほど近所のスーパーへの買い出しを行いました。
当然ながら、お客さんがいない時間帯を事前に調べた上での行動。
店内では最短ルートで商品を選択し、レジではソーシャルディスタンスをキープです。
それ以外は基本的に外出していません。
最も大切なことは周囲の人々への配慮とケア。
必要不可欠&最低限の行動だと思います。
③体調・健康状態に係る行動
待機中に具合が悪くなったり、体調に異常が出たらどうすればよいのか。
もし咳や発熱などの症状が出たら、マスクを着用して他人に感染されないよう注意しましょう。
そして速やかに保健センターや帰国者・接触者相談センターへ電話連絡して、滞在していた地域を伝え、指定された医療機関で受診を行います。
この辺りも入国前のレクチャーで説明を受けました。
外国語(英語、中国語、韓国語など)で対応できる医療機関もあるとのことで、外国人の方も安心だと思います。
公共交通機関の利用はダメ。
なら、自家用車での移動はOKなのか?
という疑問が湧いてきました。
正直、ボクの家族は車を所持しておらず、当事者となることはありませんが。
空港→自宅などへの移動では、自家用車の利用は許可されています。
たぶんですが、帰国直後の帰路の選択肢として、暫定的に認められている気がします。
外出自粛中とはいえ、車内なら他人との接触機会はないため気晴らしにドライブでも……と思う方もいるでしょう。
個人的には何が起こるか分からないので、屋内で大人しくしていた方が無難だと思います。