「OpenSeaで表示される数字の意味を知りたい」
「そのNFTコレクションってどれくらい人気があるの?」
「購入した後に価値が下がったらイヤだなぁ……」
そんな方に向けて。
OpenSeaのNFTコレクションページでは、様々なデータが公開されています。
作品にまつわる数字の意味を知っておくことで、「価値は上がっているのか」「人気は高まっているのか」などが掴め、NFT市場の動向を把握するのに大いに役立ちます。
NFT投資の側面からも、購入前に価格が妥当か否かを正しく判断できるでしょう。
このページではOpenSeaで表示されているデータの見方・数字の読み方をメモっていきます。
・OpenSeaの各データの見方や読み方が分かる
・数字からNFTコレクションの人気や価値を判断できる
・NFTコレクションの分析能力が高まる
OpenSeaのデータの見方
OpenSeaでは様々なデータが公開されています。
重要なところだと、
- NFTコレクションの数字
- 取引状況の数字
- ランキングの数字
などなど。
以下では国内ブランドでトップクラスの人気を誇る「CryptoNinja Partners」(CNP)を中心に、データの見方を解説していきます。
■CryptoNinja Partners
https://opensea.io/collection/cryptoninjapartners-v2
見方①:NFTコレクションの数字の読み方
まずはCNPのコレクションページ。
画面には以下の名称と数字が記載されています。
- Items
- Created
- Creator fee
- total volume
- Chain
- floor price
- best offer
- listed
- owners
- unique owners
アイテム/NFT毎に細かく見ると、さらに色々なデータが出てきますが、抑えておくべきは上記の8つで大丈夫です。
Items(アイテム)
総作品数・総アイテム数のこと。
本コレクションにおいて、何点の作品を発行しているのかが分かります。
稀に点数が多いと3桁以下は表示されない場合があります。
代わりに「K」=1,000が用いられ、「22.2K」などとなっているのは留意しておきましょう。
Created(作成日)
コレクションの販売日のこと。
最初の作品が発表された年月を確認できます。
NFTの歴史が長いほど、信頼感に繋がるかもしれませんね。
Creator fee(クリエイター手数料)
一種の販売手数料です。
作品の取引・売買が成立するたびに、一定の手数料がクリエイター・プロジェクトに入ります。
売却価格が0.5ETH、Creator feeが10%だと、クリエイターには0.05ETH(0.5ETH×10%)が分配される仕組みです。
中には0%に設定されているコレクションもありますが、プロジェクトを応援する一つの目安にはなるでしょう。
Chain(チェーン)
ブロックチェーンの種類。
Ethereum(イーサリアム)やPolygon(ポリゴン)などが一目で分かります。
total volume(合計出来高)
総取引額のこと。
OpenSea上での取引において、今まで合計でいくら分の売買が行われたかを示しており、人気度の判断基準になります。
例えば、
ホルダーA → ホルダーBに0.4ETHで売却
ホルダーB → ホルダーCに0.5ETHで売却
ホルダーC → ホルダーDに0.6ETHで売却
だと総取引額は1.5ETH。
同じアイテム(1点のみ)でも転売されるたびにtotal volumeが積み重なっていく感じです。
floor price(最低価格)
現時点で販売されているアイテムの中での最低価格。
「どんなデザインでも構わないので、ホルダーになりたい!」という方なら、予算の目安になります。
またNFTを出品する場合にいくらに設定すべきか、の参考にもできるでしょう。
floor price以下だとすぐに買い手が現れる可能性があります。
best offer(最高入札額)
日本語だと「最適なオファー」ですが、意味的には「最高オファー価格」。
オファー(価格の提示)がある中で、最も高い金額がbest offerです。
floor priceより低くなっているのは、買い手側の希望価格だから。
よって、best offerとfloor priceの中間が取引が成立する価格帯だと言えるかもしれません。
listed(出品中)
当コレクションの総アイテム数の何パーセントが出品・販売されているかが数値化されています。
100%に近いほど、ほとんどのホルダーが手放したい(売りたい)といった行動に。
逆に数%だと、ガチ保(所有し続ける)しているホルダーが圧倒的で、市場に出回りにくいことが読み取れます。
CNPの例では、計22,222点ある中で売りに出されているのは、わずか332点(1.5%)前後。
流動性が低いNFT=希少性が高まる、といった流れで買い手市場になると、価格が上昇しそうな予感です。
一方で出品率が高いと、価格競争になりやすいので注意しましょう。
owners(所有者)
該当コレクションを所持している人数。
CNPだと約5,000人います。
unique owners(ユニークユーザー数)
所有者率・ホルダー率。
Owners ÷ Items
(4,946 ÷ 22,222点 = 22.2%)
で求めれます。
オーナーが増えると、このパーセンテージも上がります。
多数があるコレクションを数名で独占していれば、所有者率は小さくなり、1人1点のみだと100%といったイメージです。
1÷「unique owners」(ホルダー率)で、1オーナー当たりの平均所有アイテム数が逆算できるかなと思います。
見方②:取引グラフの読み方
各コレクションの「Analitycs(BETA)」(分析)画面の見方です。
ここでは「グラフ」でコレクションの勢いを垣間見ることができます。
取引の推移は期間を指定して可視化。
棒グラフ=1日の取引量、折れ線グラフ=取引価格
が一目瞭然です。
英語箇所の意味合いは以下の通り。
- Volume
該当日の総取引額。
数字は取引で使われる暗号資産(仮想通貨)の数量です。 - Avg. price
当日の平均取引価格。 - Num. sales
何点のNFTが売買されたかが分かります。
また「Sales」のグラフでは、いつ・どのNFTが・いくらで取引されたが見て取れます。
マウスを移動しながら、高騰した日の数値などを細かく見てみましょう。
見方③:取引ヒストリーの読み方
「Activity」(アクティビティ)のタブではリアルタイムの取引状況が確認可能。
ブロックチェーン上に刻まれた記録であり、いつ誰がいくらで誰から購入したか、が全てオープンになっています。
左側のメニューより、チェックしたい項目を指定できます。
- Sale
売買が成立したNFTの記録。 - List/Listings
出品されたNFTの記録。 - Offers
オファーを受けたNFTの記録。 - Collection Offers
当コレクション全体に向けたオファーの記録。
特定のNFTに対してではありません。 - Transfers
(売買取引でなく)NFTの受け渡しが行われた記録。
選択された項目のヒストリーが、下部にずらりと表示されます。
- Price
売買成立時またはオファー提示時の価格。 - Quantity
取引点数。
基本的には1だけです。 - From
該当NFTの元オーナー。
NFTを手放したアカウント名です。 - To
該当NFTの現オーナー。
NFTを受け取ったアカウント名で、「List」や「Offer」だけの場合は記載はありません。 - Time
取引が成立した日時。
〇分/時間/日前と表示されたりします。
この画面では特に直近の取引金額が確認できるため、出品時の価格設定の際に大いに参考となるでしょう。
また取引量が多さは価値・人気・トレンドを図る判断材料となります。
見方④:ランキングの数字の読み方
OpenSeaのトップ画面に戻って、NFTランキングのデータも見てみましょう。
項目は2つあって、
- Trending
24時間以内で最も勢いがあるNFTコレクションのランキング。 - Top
純粋な取引に基づくランキング。
でNFT市場の動向を読み取ることができます。
(右側の「View all」から詳細ページに遷移可能)
- COLLECTION
NFTコレクションの名前。 - VOLUME
総取引量、出来高(単位はイーサリアム)。
この数量に基づいてランキングが決定します。 - % CHANGE
対象期間・時間あたりの変化率。
パーセンテージが大きいほど、取引が活発になっていることを意味します。 - FLOOR PRICE
出品されている中での最低価格。 - SALES
売上高=取引が成立した点数です。 - % UNIQUE OWNERS
ユニーク所有者の比率。 - % ITEMS LISTED
出品されているアイテムの比率。
兎にも角にも、乗りに乗っているNFTコレクションを知りたいときは、ランキングを確認しましょう。
先月、OpenSeaに言語を変化できる機能が追加。
日本語の他、フランス語、スペイン語、中国語への表示切替が可能となりました。
一部は微妙な翻訳ですが、大まかな意味は理解できるかと思います。
以前よりもデータを読みやすくなって、より安心・安全にNFTの取引を行えるでしょう。