新型コロナウイルスの発生によって、世界中で娯楽活動の自粛が余儀なくされています。
中国国内でも当然、早い段階から大規模な規制が敷かれており、映画館も例外ではありませんでした。
そんな状況下で、シアターやシネマコンプレックスが閉館してから105日目。
ようやく明るい兆しが見え始めました。
中国国務院が「事前予約、人数制限を設ける形で劇場を開放する」と発表すると、映画館・配給会社は再開に向けて日程の調整に入りました。
約4ヶ月間の長い夜が明けようとしています。
いつ頃から中国の映画館が再開されるのか?
現在の感染状況および管理統制を考慮すると、5月中には映画館の営業が再開されるとの見方が強く、段階的な開放にはなるものの、今年の夏休みにピークを迎える可能性があると言います。
しかしながら、これまでに映画産業が受けた打撃は計り知れません。
復帰を待たずして、すでに多くの配給会社がリストラや事業売却へと追い込まれています。
このタイミングが中国国内の映画マーケットでの「最終バス」にならないことを祈る限りです。
閉鎖中の中国国内の映画館
一方、世界に目を向けると、すでに映画界のリバウンド現象が見られます。
お隣の韓国では娯楽の制限を解いており、4月25日には4.8万人が映画を楽しみました。
アメリカではジョージア州が4月27日に、テキサス州も5月初めに映画館を再オープンしています。
この流れを受けて、上海のディズニーランドが営業再開を発表。
屋外のエンターテイメントの開放を告げるニュースが話題となりました。
そして、いよいよ次が映画館という訳です。
ただし、3密(密閉空間、密集場所、密接場面)環境下においては、前述のように制限されることは避けられません。
おそらく、座席の間隔を空け、人と人との距離を十分に保てる人数のみが、各上映で予約上限となることでしょう。
映画館の再開に対する「微博」(ウェイボー)の期待度は?
映画館の営業を再開するにあたり、実際の映画ファンの心境はどうなのか。
「微博」(ウェイボー、Weibo)の「新浪映画」アカウントにて、以下のアンケートが行われました。
1位:映画館に行きたくて、たまらない(2,395票)
2位:面白い作品が上映されるまで待ちます(2,089票)
3位:再開されても、しばらくは行かない(1272票)
4位:感染防止対策の状況を見て判断する (1,131票)
1位に選ばれたのは「待ち遠しい」という欲求。
気持ちがウズウズして仕方ないことが、アンケートから読み取れます。
ウェイボー上のアンケート結果
自宅待機を強いられても、スマートフォンやタブレットで映画を愉しむことは可能でした。
しかし、大型スクリーンで観るアノ迫力は、他には変えられません。
飢渇感が今にも爆発しそうなのは、「ウェイボー」のキーワード上昇からも分かります。
キーワードランキング3位は「映画館が再開」
4月29日にメディアが伝えた試算によると、2020年の中国映画の損失は300億元(4,500億円)に上るとのこと。
昨年末の予想では、今年の興行収入は700億元(1兆500億円)だったため、単純に上半期の売上が吹き飛んだことを意味します。
別の観点では、公開を控えていた大型作品が一気に世に出回るということ。
春節に合わせて上映が予定されていた作品が、まもなく公開されるかもです。
以下に期待大の2つの映画を簡単にご紹介します。
唐人街探案3:僕はチャイナタウンの名探偵3
超人気コメディ映画のシリーズ第3弾。
バンコク、ニューヨークと飛び回り、辿り着いた今回の舞台は東京です。
日本で撮影された中国映画というだけでなく、妻夫木聡(シリーズ第2弾でも出演)、長澤まさみ、三浦友和、浅野忠信、鈴木保奈美、染谷将太と豪華キャストが出演しています。
絶対に見逃せない作品ですよ。
夺冠:優勝奪還
こちらも春節に公開予定だった鉄板映画。
中国女子バレーボール代表を題材にし、昨年末に一番大きな話題となりました。
国内で最も人気がある俳優・黄渤(ホアン・ボー)が主演を務めます。
※本記事は下記サイトを元に構成・翻訳しています。
■参考サイト(中国語)
影院复工在即,今年保300亿争400亿