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【ほんやく通信】1本170円、海外の飲料水が国産品より2倍も高い理由

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まもなく、夏到来。
飲料業界の戦を控え、上海のコンビニエンスストアで異変が起きていると言います。

大手チェーン「全家」(ファミリーマート)はCBN Dataの取材に対し、去年の同時期と比較して、海外ブランドの飲料水が10種近く増えたと回答しました。

罗森(ローソン)、7-Eleven(セブンイレブン)、喜士多(シーストア、C-STORE)にも同じ調査を行ったところ、5月25日時点で、少なくとも50の商品を確認。

4社の店舗で計68種の輸入飲料水(1社/店舗あたり17種)が販売されているという実情が分かりました。

このうちの半分を占めるのは、世界で最も競争が激しいマーケットと言われる日本のブランド。
日本では年間1,000以上の新商品が世に出回っているのです、。

あのコカ・コーラ社でさえ、日本で年100種の飲料水を開発しています。

前出のファミリーマートは、

「アジア諸国での飲料水に対する嗜好は、全体的にブレがありません。そのため弊社でも日本の市場動向を参考に、時期に合わせて、売れ筋商品を投入しているのです」

と述べ、日本における流行に目を光らせていました。

種類別にみると、お茶系が最も多く17種。
うち日本製が15種で、残り2種は台湾のオリジナルです。

「麒麟生茶」(キリン生茶)はファミリーマートでの主力商品となっていて、半年間は売れ続けています。
ここまで支持されている輸入飲料水は、あまり例がありません。

またコカ・コーラ社のブランド「绫鹰」(綾鷹)の緑茶とほうじ茶は、ファミリーマートとセブンイレブンで陳列が始まりました。

売上は上々の様子で、4~5列を独占する形で並べられています。
「綾鷹」に対する期待は高く、両社にとってロングセール商品の位置づけになっているのでしょう。

国別の輸入元コンビニの国別商品数(飲料水、日本がトップ)

次に種類が多いのは炭酸飲料で11種で、果汁及び乳酸系のソーダ水が流行っている様子。
日本、韓国、オーストラリア、台湾より2~5商品が市場に出回っています。

味わいもさることながら、日本や韓国といった近隣諸国からの輸入飲料水が目立つ理由は、輸送費が比較的安いから。
とは言え、食料品に比べると重量があり、輸送コストは高めなのは事実です。

コカ・コーラ社の例だと、輸送費だけで売上の8%かかっています。

一方、中国の国内企業「农夫山泉」(農夫山泉、NONGFU SPRING)の場合、物流コスト及び倉庫・管理費を合わせて10~13%。
1本500mlのミネラルウォーターは2元(30円)で販売されているため、これらに係る費用は約2毛(3円)となります。

CBN Dataの統計によると、輸入飲料水64種の販売価格は平均12.7元(170円)。
これには輸送コストに加え、関税も上乗せされています。

海外ブランドの価格が、国内産の2倍に相当する理由がここにあるのです。

日本ブランドの飲料水

実はというと、2018年に輸入飲料水に係る関税は10~35%から5~12%に大きく引き下げられました。
対象にはミネラルウォーター、炭酸飲料、お茶、コーヒー、ジュース、ノンアルコールビールなど。

一見、より商品を買い求めやすくなり、客単価を徐々に押し上げる作用がありそう。

しかし、実際は為替レートや人件費の高騰化の煽りを受け、そこまで価格が変わっていません。

日本での通常価格100~200円は、中国産ブランドの1.5~2倍に相当します。
よって、賃金が高く、富裕層が集まりやすい大都市のみでの投入・販売に限られることでしょう。

さて、輸入飲料水が国内メーカーの戦略にどんな影響をもたらすのでしょうか。
引き続き、注目していきたいと思います。

※本記事は下記サイトを元に構成・翻訳しています。

■参考サイト(中国語)
均价13元,进口饮料凭什么卖到国产饮料的两倍?

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