「2つのモノを比較して中国語で表現したい」
「「AよりもBは……」と言いたいときは?」
「比較級の構文をマスターしたい」
そんな悩みを解決します。
2つの物事を比較して何か違いがある場合、例えば「AはBよりも高い」と表現します。
「弟弟的身高比我高」(弟の背はボクよりも高い)といった具合です。
このページでは中国語の比較級(~よりも…)の文章の作り方を、定型文や例文を添えてメモっていきます。
・比較級の文章の作り方が分かる
・2つのモノを比較して両者の違いを説明できる
・中国人に一目置かれる存在になれる
中国語の比較文(~よりも…)の文章の作り方
まずは「比較級」の意味と文法から解説していきます。
①「比較級」とは?
元々は英単語の活用形・変形にて使われている言葉ですが、ここでは、
- 原級
2つのモノが同格であることを表現する。 - 比較級
2つのモノを比較して、その差異を表現する。 - 最上級
複数のモノを比べて、どれが一番なのかを表現する。
と定義してみます。
一般的に原級は「A + 跟/和 + B + 一样」の定型文を、最上級は「最」(zuì)などを用いて文章を作ります。
②「比較級」の文章の作り方
では、本題である「比較級」の文章の作り方です。
よく使われるのは「比」(bǐ)の構文。
の形で、
Bと比べてAは「述語」
といった意味になります。
とてもシンプルかつメジャーな比較級の型なので、これだけ覚えておけば、ほとんど問題ありません。
その他は、
- 与 + A + 相比……
Aと比べて/比較して…… - 宁可/宁愿 + 節A,節B
たとえ「節A」するなら/しても、「節B」する/しない - 節A,不如 + 節B
「節A」するなら、むしろ「節B」した方がいい
などのパターンがありますが、これらは発展形。
慣れるのに少し時間がかかるかもしれません。
実際に使ってみた方がより理解しやすいので、次の項では例文を作って解説していきます。
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③比較文(~よりも…)の例文
では、比較級を使った文章を作ってみましょう。
やさしい例文から順番に紹介してきます。
「比」を使った例文
まずは「比」の使い方をマスターです。
弟弟的身高比我高
弟の背はボクよりも高い
冒頭の例文です。
最もシンプルな比較級のパターンとなります。
你的手机比我的更贵
君のスマホはボクのよりも高い
「贵」は値段が高いの意味。
副詞の「更」を付けて「もっと/更に高い」といったに印象を与えることができます。
他比我大三岁
彼は私よりも3歳年上だ
「大」は(年齢が)大きい/年上であることを表します。
後ろには量詞(年齢の数)が続くので、「3歳年上」となります。
哥哥比妈妈起得早
兄は母よりも早く起きた
助詞に相当する「得」を用いた比較文。
より具体的な使い方は以下の記事をご参照くださいませ。
他能比我跑得更快
彼は私よりも早く走れる
前の例文を組み合わせて作りました。
「能」は能力や条件が備わって「……できる」を表し、「比」の前に置きます。
「与…相比」を使った例文
続いて「与…相比」の文章。
「…」には対象となる人・モノが入ります。
与去年相比,今年很暖和
去年と比べて、今年はとても暖かい
こんな感じで比較対象を先に伝えたい場合に「与…相比」を使います。
与美国相比,日本的物价便宜多了
アメリかと比較して、日本の物価はずっと安い
インフレ格差を如実に表した例文を作ってみました。
ちなみに「与」と同じ意味の「和」を使って「和美国相比,日本的物价便宜多了」とすることも可能です。
与上次相比好太多了
前回と比べてずっと良くなった
単一のモノの状態を比較する際には、変化などを表す形容詞が直接後半に来て完結します。
より正確には「与上次相比,本次好太多了」となりますが、「本次」(今回)の部分は割愛して構いません。
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「宁可/宁愿」を使った例文
「宁可」と「宁愿」は同じような意味で、どちらを使っても違いはありません。
(互換して使用することが可能です)
我宁可自己吃点亏,也不会让人吃亏
たとえ自分が損をしても、他人には決して損はさせない
「亏」は「損する/損をさせる」。
かなり利他的な考え方を表しています。
2つのモノというよりも、状況全体を比較する際に「宁可/宁愿」を用います。
他宁愿哭在心里,在人前他绝不流泪
たとえ彼は心の中で泣いていても、人前では決して涙を流さない
どちらかというと意志や決意を伝える時によく見られます。
彼は弱音を吐かない性格なのかもしれません。
她宁可不睡觉,也要看小孩儿
たとえ眠らなくても、子どもの面倒を見る
何よりも子どもを最優先に考える親心。
「子どもの面倒を見るために、徹夜もいとわない」といった具合です。
「不如」を使った例文
最後の例文は「不如」。
こちらも状況や行動の比較を伝えられます。
去公司上班不如在家办公
会社に行くより家で仕事をした方がいい
多くのサラリーマンが思っていることではないでしょうか。
満員電車に揺られて体力を消耗する生活から、少しずつ距離をおきたいです。
在这里等公交车,不如打车着去
ここでバスを待つより、むしろタクシーを拾った方がいい
バスかタクシーか、の比較文。
「打车着去」は「タクシーで行く」なので、「タクシーを拾う」という日本的に表現することができます。
百闻不如一见
百聞は一見に如かず
ちょっと比較とは異なりますが……万国共通の慣用句。
元々は中国が由来なのかもしれませんね。
「比較級」の文法のおさらいです。
- A + 比 + B +「形容詞/動詞」(述語)
AはBよりも「述語」 - 与 + A + 相比……
Aと比べて/比較して…… - 宁可/宁愿 + 節A,節B
たとえ「節A」するなら/しても、「節B」する/しない - 節A,不如 + 節B
「節A」するなら、むしろ「節B」した方がいい
これらの構文を使いこなせると、両者を比較した表現が豊かになり、物事や優先度などを説明する時にとても役立ちます。
また中国人との会話で頻繁に出てくるため、覚えておいて決して損はありません。
HSKの試験でも出題される文法であるため、忘れずに覚えておきましょう。