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中国スーパーリーグ2019をプレイバック!【お金編】

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広州恒大が2年ぶりの王者!

昨年12月1日に中国スーパーリーグ(CSL:Chinese Football Association Super League)の第30節(最終節)が行われ、広州恒大が上海申花を3-0で完勝し、歴代最多タイ8回目のチャンピオンに輝きました。
2019年シーズンの最終順位は以下の通りです。

順位 チーム名 勝点 得点 失点 得失点差
1 広州恒大 72 23 4 3 68 24 44
2 北京国安 70 23 6 1 60 26 34
3 上海上港 66 20 4 6 62 26 36
4 江蘇蘇寧 53 15 7 8 60 41 19
5 山東魯能 51 15 9 6 55 35 20
6 武漢卓爾 44 12 10 8 41 41 0
7 天津泰達 41 12 13 5 43 45 -2
8 河南建業 41 11 11 8 41 46 -5
9 大連一方 38 10 12 8 44 51 -7
10 重慶力帆 36 9 12 9 36 47 -11
11 河北華夏幸福 33 9 15 6 37 55 -18
12 広州富力 32 9 16 5 54 72 -18
13 上海申花 30 8 16 6 43 57 -14
14 天津天海 25 4 13 13 40 53 -13
15 深圳 21 4 17 9 31 57 -26
16 北京人和 14 3 22 5 26 65 -39

と書いたところで、ボクも含めて、殆どの人は「あっ、そう・・・」「だから、何?」「別に興味がないし・・・」となりますよね。
中国のクラブチームなんて、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でJリーグのチームと対戦するときくらいしか、聞いたり触れることがないですし。

国内サッカーの現状

それもそうですね。お隣中国のサッカー事情は長い冬のど真ん中。
2020年FIFAワールドカップ・カタール大会の2次予選で、中国はグループリーグ第2位。
5戦全勝で首位のシリアが優勢な状況の中、監督のマルチェロ・リッピは辞任して、代表チームは超ピンチ。

中国の友人曰く、
「日本や韓国との差は歴然」
「技術・能力が低く、毎回イライラする」
「ワールドカップ出場は夢のまた夢」
と、自国のサッカーに心底失望しています。

早くも予選落ちの可能性が出ている代表チームがサッパリなので、中国スーパーリーグに対しても、一部を除いて、世界の注目度は低めとなっています。
サッカーレベルもそこまで高くないですし。
なので、「どこそこが優勝した」というのは、Yahooニュースにもピックアップされません。

年俸は一人平均1億6,000万円!

前置きが長くなりましたが、その「一部」にフォーカスを当ててみます。
それは中国のサッカーファンの間で耐えない話題、スーパースターとお金です。

国内リーグのレベルに反して(失礼)、クラブに所属する選手の年俸はJリーグのそれを遥かに上回ります。
中国のメディア「東方体育日報」によると、2019年シーズンに登録された全選手の合計年俸は48億元で、1チーム当たり3億元(48億円)。
約30人が所属しているので、一人平均1,000万元(1億6,000万円)の報酬が支払われている計算になります。

中国の平均年収が6.8万元ほどなので、約150倍
ちなみに、この金額はプレミアリーグより高いとのこと。うーん、夢があります!

そのため、選手にとっては、「お金」のためにサッカーをするなら、わざわざ欧州リーグに移籍して、厳しい環境に身を置く必要はありません。
国内で何年間かプレイすれば、一生安泰に暮らせるほどのマネーを蓄えることができますから。

それゆえに、自国選手の技術や能力が身につかず、代表戦でも一向にレベルが高まらない、という悪循環になっている気がします。
優秀な監督だけではチームは強化されず、もちろん、お金でワールドカップの切符は買えません。

裕福な国内クラブと弱小の代表チーム。
ん~悩ましいですね。

スーパースターのお給料はいくらかな?

またもや話が進みませんでした…。
どのクラブチームも優勝したい!そのためには、優秀な助っ人が必要だ!
中国国内のクラブチームも、かなり破格の金額で海外選手と契約を結んでいます。

金額に見合った結果を出せているかはともかく、2019年シーズンの成績を振り返りながら、見ていきましょう。

第1位
2,400万ユーロ(28.8億円)
オスカル(MF、元ブラジル代表)-上海上港
41試合14得点
年間を通じて安定したパフォーマンスを披露し、ファンが選ぶ最優秀選手に選出されています。
オスカル

第2位
2,200万ユーロ(26.4億円)
フッキ(FW、元ブラジル代表)-上海上港
35試合17得点
日本でも活躍したフッキは、ACLでも川崎フロンターレ相手に3ゴールを叩き込みました。
フッキ

第3位
2,100万ユーロ(25.2億円)
マルアン・フェライニ(MF、元ベルギー代表)-山東魯能
34試合13得点
レアル・マドリードのエデン・アザール(週給48.5万ユーロ)に次ぎ、ベルギー人として2番目に高い年俸を得ています。
マルアン・フェライニ

第4位
1,800万ユーロ(21.6億円)
ハビエル・マスチェラーノ(MF、元アルゼンチン代表)-河北華夏
27試合0得点
開幕当初からクラブに契約解除を求めており、シーズン終了と共に河北華夏を退団しました。
ハビエル・マスチェラーノ

第4位
1,800万ユーロ(21.6億円)
セドリック・バカンブ(FW、コンゴ代表)-北京国安
25試合16得点
2018年に北京国安がビジャレアルからバカンブを獲得した際の、移籍金総額は6,500万ポンドで、当時の中国スーパーリーグ及びアフリカ人の最高額を記録しました。
セドリック・バカンブ

第4位
1,800万ユーロ(21.6億円)
マルコ・アルナウトヴィッチ(FW、オーストリア代表)-上海上港
15試合9得点
昨シーズン途中で加入したにも関わらず、即戦力としてチームの原動力になっています。
マルコ・アルナウトヴィッチ

第7位
1,600万ユーロ(19.2億円)
ステファン・エル・シャーラウィ(FW、イタリア代表)-上海申花
13試合4得点
7月に合流すると、チームを中国FAカップ優勝に導き、大会MVPに輝きました。
ステファン・エル・シャーラウィ

第7位
1,600万元(19.2億円)
グラツィアーノ・ペッレ(MF、イタリア代表)-山東魯能
38試合27得点
リーグ戦ではチーム最多の17得点を記録。2020年シーズン末まで契約を延長しています。
グラツィアーノ・ペッレ

第9位
1,500万ユーロ(18億円)
エセキエル・ラベッシ(FW、アルゼンチン代表)-河北華夏
11試合3得点
昨シーズンをもって現役生活にピリオドを打ちました。
エセキエル・ラベッシ

第9位
1,500万ユーロ(18億円)
パウリーニョ(FW、ブラジル代表)-広州恒大
42試22得点
中国スーパーリーグではチームの優勝に貢献。2019年の年間最優秀選手に選ばれました。
パウリーニョ

最後に…

ちなみに、ヴィッセル神戸に移籍したアンドレス・イニエスタの年俸は推定32.5億円
中国クラブのオファーを蹴った、との情報もあるので、衝撃的ですが「ふむふむ」と納得いく金額にも感じます。

それにしても、これが「中国のサッカーバブル」なんです。
ピークを過ぎた選手(またまた失礼)にとっては、ウハウハな報酬を手に入れるチャンスがあります。
平均して2年程度しか在籍しないっぽいので、短期的に一気に稼ぐことも動機付けされているのでしょうか。

なお、上海申花に所属していた元アルゼンチン代表のカルロス・テベスは、
「初日から全てが最悪だった。中国に行ったことを後悔している」
と述べています。
彼の給料は週給72万ユーロ(約8,900万円)で、当時の世界最高額でした。
お金と引き換えに失った物も多く、大きな代償を払ってしまったようです。

中国人にとって、何と言っても、お金がNo1。
個人・企業・国に関わらず、お金が増え続けている中国において、サッカーは重要な投資先の一つになっています。
まだ結果が出ていませんが、国を挙げてサッカーを発展させる気持ちがヒシヒシと伝わってきます。

2020年シーズンもどんな選手がやってくるのか。
「お値段」を含めて、非常に楽しみです~。

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