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2021年より中国では結納金が不要?【結婚の風習と結納金の相場】

CHINA NEWS
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中国人(女性)と結婚する際、結納金などでお金がかかると聞くけど、実際はどうなのか。

正直な話、中国人同士の結婚では相応のお金がかかり、結納金にまつわるトラブルも後が絶ちません。

いま中国人との結婚を検討している方も心配で仕方がないでしょう。

そして外野(全くの他人)の間でも、よく話のネタになりますよね。

ところが、来年2021年より新たな法が施行
中国での結婚に対して様々なルールが適用されます。

これを知っておけば、中国人との結婚事情を理解でき、将来、安心して結婚生活を送ることができるでしょう。

本記事では中国の結納金に関する法律、風習、相場についてメモっていきます。

2021年より中国では結納金が不要

結納金のイメージ

現在、ネット上を騒がしているのが2021年1月1日から施行される「民法典」。

この法律について、まずはさらっと解説します。

①「民法典」とは

2020年5月28日、全国人民代表大会(中国の国会)において、民事における体系的法典である「中華人民共和国民法典」が可決されました(正式名が長いため、通称は「民法典」)。

「民法典」は物権、契約、人格権、相続、権利侵害責任(プライバシー)など私法に係る基本条項を集めたもの。

その中に「婚姻家庭」という項目があって、結婚に関する規定が設けられました。

②「民法典」が婚姻関連で禁止する事項

中国の国民、特に若者が注目したのが第1042条。

第1042条:禁止包办、买卖婚姻和其他干涉婚姻自由行为,禁止借婚姻索取财物

簡素的に訳すと、以下の4点が禁止されることになります。

①強制結婚の禁止
②取引結婚の禁止
③自由な結婚の干渉禁止
④結婚を利用した財産要求の禁止

今まで特に規制していなかったということでしょうか。
それぞれが具体的に何に接触するのか、考えてみました。

①強制結婚の禁止

良く耳にするのが、親同士の取り決め(見合いを含む)で結婚させられるケース。
このように第三者が代理もしくは独断で行うのはNGとなります。

②取引結婚の禁止

結婚をビジネスの交換条件に利用してはいけません。
人身売買は言わずもがなですね。

③自由な結婚の干渉禁止

父母、兄弟、親戚、職場の上司などが対象。
当人の意思を揺るがす行為はダメだそうです。

④結婚に伴う財産要求の禁止

ココが一番重要で且つ話題の部分
(花嫁側の)高額な金銭・物品の要求は、厳しく罰せられるかもしれません。

どこまでが禁止なのか、許容幅は不明ですが、男性にとっては朗報と言えますね。

経済的な負担が結婚の妨げになっているのは事実ですから。

③結納金は不要、でも禁止ではない

誤解をしてはいけない点として、結納金が禁止となる訳でも、贈与したら違法となる訳でもありません

  • 父母や親戚が干渉してはダメ
  • 当事者はあくまで結婚する二人
  • 高額な結納金は控えた方が良い
  • 双方が事前に十分な話し合いを持つ

といった具合で、両家が合意したのであれば、結納金が有ろうが無かろうが結婚はできます。

結納金の義務は無くなったという話ですね。

というか、本質的な目的は、お金に起因したトラブルの未然防止だと思います。

ちなみに昔から言われている結婚の条件は、

  • 持ち家
  • 金銭(結納金)

ですが、これが問題の種。
それが解消されるとあってSNSでトピックにも上がりました。

ちなみに、外国人との結婚に関しては例外とも言えます。

国際結婚を認める親族は、他国の文化や慣習の違いをきちんと理解しているのでしょう。

結納金などを強く要求しないケースも少なくありません。

(結婚条件を含み)双方が納得した上で結婚が成立します。

結局は、

お金<愛

なんでしょうね。

余談ですが、結納金は中国語で「彩礼钱」(cǎi lǐ qián)と言いますよ。

中国での結婚の風習と結納金の相場

六礼のイメージ

①結婚にまつわる「六礼」の風習

ちょっとした豆知識を挟みます。

「六礼」とは、

中国古代の礼制(結婚)における六種の礼

のこと。
出会い→結婚まで6つの儀式に沿って進行するというものですね。

①纳采(納采、縁談&男性が女性にプロポーズ)
②问名(門名、女性の氏名や生年月日を聞く)
③纳吉(納吉、姓名判断&相性占い)
④纳征(納幣、男性が女性に結納金/品物を贈呈)
⑤请期(請期、結婚の日取り決め)
⑥亲迎(親迎、男性が女性宅へ迎えにいく)

本記事では詳しく述べませんが、④の「納幣」が現代の結納金に相当します。

今でも多くの中国人がほぼ上記に倣って結婚を準備しており(ただし②や③は割愛しています)、例えば週末になると、⑥「親迎」の光景を街中で見かけますね。

結婚式の送迎車

なお「民法典」は中国の伝統的な結婚の風習や儀式を否定するものではありません

あくまでも「納幣」に対する一方的な要求や、親族の強引な言動は不可ということを理解しておきましょう。

②中国の結納金の相場

相手にいくら渡すのが一般的なのか……。

本人の経済能力、親の社会的地位に係るため、ピンからキリまでだというのが正直な答えかもしれません。

また広大な中国においては地域によっても異なります。

上海や北京などの大都市では10万元(150万円)。
一方で、小規模な地域は1~6万元(15~90万円)で認めてもらえるとも。

さらに福建省は20~30万元(300~450万円)が必要とも聞いたこともありますし、正確な統計はないと思います。

以下のイメージが参考になるくらいでしょうか。

結納金マップ

最後に…

お金=誰もが興味あること、だというのは、どこの国も同じなのかもしれません。

ビジネス的に良い方向へ転がることもあれば、お金がきっかけで破滅への道を辿ることもあります。

こと中国においては、問題の根源ともなっているのでしょう。

結婚×お金

「民法典」への関心が高いのも頷けますね。

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